記憶法｜記憶方法

記憶には、記憶しすぎると言うことはありません。人間の大脳の脳細胞は生きている内に10％も使っていないので， 記憶することが増えたからと言って他のことが出来なくなると言うことはありません。

今までの教育では，思考力を重視し記憶に関しては，丸暗記と言って軽く見ている傾向があります。

しかしながら，思考する場合にも豊富な実例・関連理論を思い付けば， 豊かで説得力のある論理展開が出来ます。 丸暗記の通り答えが出るわけではないですが、豊かな思考の必要条件として多くの記憶が必要です。

◆記憶法・記憶方法

　■基礎結合方法

具体的な記憶方法の第一は、基礎結合方法です。これは自分が良く知っているものに、 記憶すべき事を関連付ける方法です。例えば、体の部分によるものがあります。 この手法の、もう一つの要点は記憶するだけでなく思い出す為の手がかりとして、体の各部を利用します。 記憶は出来ているのに思い出せない場合には、この様な対策が有効です。 体の一部の他には、自分の部屋・友人・適当な道のり・電車の駅など色々なものに結合して記憶できます。

　■数字の記憶法

数値を記憶する必要は多いのですが、数値の具体的なイメージは難しいです。 たとえば79の数字の場合、7の頭と9の足で制限する漫画を思えばイメージできますが、 一般にはこのように便利なものではありません。そのような時に以下に述べる変換技法で記憶すると、 イメージが湧きやすく記憶もしやすくなります。変換技法は記憶すべき数値を具体的なものに 変換することです。

　■連想技法

複数のものを記憶する場合には個別に体や場所に結合するより、それらの物自体で 連想を働かせる方が効率が良いです。イメージで記憶する方法などです。

　■思い出す為の手がかり

記憶できないのではなく、思い出せないことがネックになることが多分にあります。 この為には、常時記憶するヒントを持っておき、そこに結び付ける癖をつけておけば、 そこから思い出せるようになります。この様にしておけば、常にそこを思い出せば 関連する事項が浮かぶようになります。

　■目次の記憶

勉強の場合に全体をつかむことが後々の効率化に有効です。その為に、 参考書の目次を記憶してしまえば、後はそこのどこにしまうとまとまりが良くなります。 一度苦労すれば後が楽になると言うことであり、関連して学習の70%ルールと言うことも 知っておくと良いです。この様な目次の内、70%が解っている場合には、 残りの30%は簡単に収まるものです。この為には、70%を今まで知っていることの 例え話などで何とか作り上げることが有効です。この様なコツを知っておくと勉強が楽になります。

　■法律の勉強

法律は、憲法から始まって段々と詳しくなっていきます。いきなり細部の規則を覚えるよりも、 上位の規則でその目的を明確にしたら、判断が容易になる場合が多いです。 また、トラブルが発生した時にどちらが悪いか明確にする必要が有ります。 法律の条文も、理由を考えると技術として見えるものが有ります。

◆記憶術とは。

記憶術は、洋の東西を問わず、人類共通の夢の一つです。 人間の記憶の容量や質には、自ずと限界があります。 誰しも自分が見聞きしたことは、その直後には鮮明に覚えているものですが、 やがて、そうした記憶は時間の経過と共に、次第に薄れていくのが自然な状況です。

しかし、ごくたまに人並み外れて記憶力に勝った人や、遥か昔の記憶を まるで昨日のことのようにスラスラと思い出すことが出来る人がいたりするのも事実です。

そのような人たちは、一般的に「記憶力」に優れていると見なされるわけですが、 ある意味では、「特殊能力」であり、そうした能力を上手く使えば、 仕事や生活のさまざまな場面で自分を有利に導くことも可能です。

たとえば、試験対策などがその好例でしょう。 古くは、古代中国の人材登用試験として名高い「科挙」をはじめ、古今東西、 試験というものは、その大半が記憶量の大小を問うことにより 成り立っているものだからです。 それゆえ、その対策にはいわゆる「丸暗記」が有効な手段であり、 “先人の智恵や英知を効率よく習得し、自らの知識とならしめる高度な技能” への欲求は、時代を経る毎に高まってきました。

このように、人材登用や人事考課のための試験制度の対策として、 「記憶力の向上技術」への期待が高まったことから、 「記憶術」というスキームが生み出されたわけです。

さらに、時代が下るにつれ、現代の予備校にあたる私塾において、それぞれの受験テクニックとして、 独自の「記憶術」のノウハウが研鑽されることになり、華道や茶道の家元制度のように、 「記憶術」においても「○○流」という流派を構えるまでの隆盛を極める結果となりました。

つまり、「記憶術」とは、「記憶力」を高めるための テクニック（技術論）というわけです。

現在では、試験やテストのために更に記憶力を向上し高めるためには、
『記憶術』は必須のアイテムとなっています。